浮気・不倫が原因で離婚する場合の慰謝料相場

配偶者に浮気や不倫をされてしまった場合、離婚するには３つの方法があります。

話し合いによる協議離婚、裁判所にて調停を行う調停離婚、裁判をして離婚を成立させる裁判離婚です。

離婚する際に、浮気や不倫をされたことに対する損害賠償として、慰謝料の請求が可能です。

なぜならば、浮気や不倫といった行為は、それによって配偶者に精神的な損害を与えた場合、不法行為に該当する場合があるからです。

以下では、離婚する際に慰謝料を請求することが可能な場合について見ていきましょう。

離婚する際に慰謝料を請求するには

浮気・不倫を原因に離婚した場合、慰謝料を請求できるのは、不貞行為があった場合です。

不貞関係にあった者同士が、自由な意思決定の下で肉体関係を持った場合に、不法行為といえます。

手をつないだり、二人きりで会食をしたりという行為は不貞行為とは言えず、不法行為には当たりません。

また、慰謝料は、自分の配偶者に限らず、浮気・不倫をしていた相手方にも請求することができます。法律的には自分の配偶者とその相手方による共同不法行為となります。

但し、相手方に慰謝料を請求する場合には、その相手が不貞行為であると知りながら肉体関係を持っていたことを証明しなくてはなりません。

なお、いわゆる飲食店や風俗店での性交渉は不倫ではないと考えている方がおられますが、不倫として離婚原因となり配偶者に対し妻又は夫から損害賠償請求がなされる可能性があります。判例には店の客と営業の延長上に性交渉したホステスに対し妻からなされた損害賠償請求を否定したものがあります。これはあまり一般的化できる判例ではないと思います。

浮気・不倫に関して慰謝料を請求する場合の慰謝料の相場

浮気や不倫が原因となって離婚する場合、請求できる慰謝料の相場は、おおよそ50万円から300万円ほどとされています。

慰謝料を決定するにあたっては、請求する側・される側の年収や子どもの有無など、さまざまな事情を総合的に考慮します。

そのため、事案によって請求できる額が大きく異なります。

しかし、浮気・不倫を原因として、離婚するにまで至っている場合には、離婚に至っていない場合に比べて、より高額の慰謝料が認められる可能性が高いといえます。

より高額の慰謝料が認められるような事情としては、浮気や不倫の期間が長期間に及んでいる、子どもに悪影響を与えている、離婚の原因として浮気や不倫が決定的なものになっている、といったものが挙げられます。

このほか、長い婚姻期間の中で、浮気や不倫をする前までは良好な関係を築いていたにもかかわらず、浮気・不倫をしてしまった、といった事情も、慰謝料の額が上がるような事情といえます。

離婚に関するご相談は桃谷法律事務所におまかせください

今回は、浮気・不倫が原因で離婚する場合の、慰謝料相場はどれくらいなのかを解説してきました。

慰謝料は、さまざまな事情を総合的に考慮したうえで決定されます。

慰謝料が認められるためには、浮気や不倫に関する証拠をきちんと集めておくことが大切です。

桃谷法律事務所では、慰謝料請求をはじめ、離婚に関するご相談を幅広く承っております。

離婚の成立に向けた調停や裁判であったり、離婚する際の親権や養育費の取り決めであったりと、離婚をして新たな一歩を踏み出す際のサポートをさせていただきます。

お困りの際には当事務所までお気軽にお問い合わせください。