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住宅ローンの返済中に債務整理はできる?

住宅ローンの返済中に、住宅を手放すことなく債務整理をすることはできるでしょうか。
結論からいえば、任意整理か、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を利用した個人再生であれば、債務整理は可能です。

 

そもそも、個人の債務整理は、は、「自己破産」「任意整理」「民事再生(個人再生)」の三種類の方法があります。
自己破産とは、裁判の方法により、裁判所の許可によって全ての債務を支払不能であるとして、全ての債務を免除してもらうものです(破産法2条11項)。全ての債務がなくなる代わりに、所有している財産のほとんどが換価処分されることになりますから、住宅も処分されます。そのため、住宅を手放さずに自己破産をすることはできません。

 

任意整理とは、裁判外の方法です。弁護士が代理人として、債権者である金融機関や貸金業者と直接交渉し、利息のカットや分割期間を長くしてもらうことで、ひと月に返す額を減額し、ゆっくり時間をかけて返していくというものです。

住宅ローンも返済しつつ行うことのできる方法です。
ただし、任意整理の場合は、住宅ローンの額自体は減額しない(交渉しない)ことが多いです。なぜかというと、住宅ローンには、多くの場合、住宅(建物と土地)に抵当権がついており、返済が滞っても抵当権を実行すれば債権を回収できるためです。

住宅ローン会社としては任意整理に応じなくても、いざというときは抵当権を実行すればよいので、任意整理交渉に応じなくてもよいのです。
そのため、任意整理の方法では、大幅な減額が期待できません。

 

民事再生(個人再生)とは、裁判所に「再生計画」を提出し、裁判所の許可によって債務を原則として5分の1に減額してもらい、数年かけて返済していく方法です。大幅に債務が減額されるのがメリットの一つですが、残った債務は弁済していく必要があります。
再生計画は、一般に債務者(自営業者 給与所得者)の総収入から最低限の生活費を控除した額を各債権者の債権額に按分して原則として3年で分割返済できるよう設計されます(民事再生法 小規模個人再生及び給与所得者等再生に関する特則 第229条)。

また特別な事情(給与が下がって3年では返済できない)がある場合には5年を超えない範囲で返済期間の延長も可能です。
そして、個人再生には、「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」という制度があります。この制度は、住宅ローンについては、支払いを継続することで抵当権を実行されないようにしつつ、他の債務は減額するという方法です。

この制度により、自宅を手放すことなく債務整理をすることができるため、安心して暮らしていただけます。

 


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