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【弁護士が解説】親権者の変更ができる条件と手続きの流れ

離婚の際に未成年のお子さんがいる場合には、親権者を指定する必要があります。

一度親権者を指定した場合、簡単に親権者の変更をすることはできませんが、場合によっては親権者の変更が認められることもあります。

本稿では、親権者の変更ができる条件と手続きの流れについて、詳しく解説いたします。

親権者について

親権とは、子どもの利益のために監護・教育を行ったり、子の財産を管理したりする権限であり義務のことをいいます。

親権は、子どもの利益のために行使しなければなりません。

父母の婚姻中は、父母の双方が親権者となり、共同で親権を行使します。

また、父母が離婚する場合には、父母のうち片方を親権者と定め、その方が親権を行使します。

親権者の変更ができる条件

親権者の変更には、原則として親権者変更調停という手続きを経て親権者変更の許可をもらうことが必要となります。

もっとも、⑴子どもを認知した父を親権者に指定する場合又は⑵離婚後に生まれた子について父を親権者に指定する場合のいずれかの場合には、親権者変更調停を経る必要はありません。

親権者変更調停の手続きの流れ

①家庭裁判所に対する申し立て

親権者変更調停は子の親族であればだれでも申立て可能です。

申立先は原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。

 

②調停期日

原則として、調停期日には各当事者の出頭が求められます。

調停委員は父母双方の意見をそれぞれ聞いたうえで、親権者の変更をするべきかという点に関して合意の成立に向けて調整を行います。

親権を変更する場合、未成年者が満15歳以上であるとき、家庭裁判所は、未成年者の陳述を聞かなければならないことになっていますので、未成年者が調停に出席して意見を陳述するか、出席しない場合は、未成年者が作成した裁判所あての「親権者変更の同意書」を提出します。

この同意書は、現在親権を有する父または母から他方に親権を変更することに同意するという書面です。

親権を争っている場合に、未成年者の親権者でない父または母(未成年者と同居していないことがほとんどなので)が未成年者から同意書をとるのは困難を伴います。

 

③調停案の提示

調停期日における話し合いの内容を踏まえ、裁判官から父母双方に対して調停案が提示されます。

この調停案に父母双方が同意をした場合、家庭裁判所が親権者変更を認めてよいかどうかの審査を行います。

どちらか片方が不同意とした場合には調停は不成立となり、家庭裁判所の審判によって親権者変更の可否を決定することとなります。

 

④調停・審判の後、10日以内に市区町村役場へ届出

調停または審判によって親権者変更をすることが決定された場合、調停成立又は審判確定日から10日以内に、子どもの本籍地または届出人の所在地の市区町村役場に、親権者変更の届出を行う必要があります。

離婚に関するお悩みは、桃谷法律事務所へご相談ください

様々な事情から、親権者変更を望まれる未成年の子の親や親族の方は多くいらっしゃいます。

桃谷法律事務所では、親権者変更を含め離婚問題に詳しい専門家が在籍しております。

離婚問題でお悩みの際は、桃谷法律事務所へお気軽にご相談ください。

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弁護士桃谷 恵

( ももたに けい )

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